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というわけで朝データ入稿しました。初。FAXがなかなかおくれなくて大変でした。話中って・・・コンビ二のFAXは一回ごとにデータ消しちゃうから失敗するたびに原稿全部読み直させて凄く時間かかりました。それぞれ3回と5回ぐらい読み直させたんじゃないかなぁ・・・
というわけで何かない限り新刊でます。通販は多分来週の土曜ぐらいから受付やるんじゃないかな多分。

午後からは約束していたので妹と九条さんとコナンみてきました。想像してたよりおもしろかった。

続きは新刊のサンプル。鏡の檻はすでに公開されているので、雲雀さんお誕生日本になっていないお誕生日本。タイトルはLetter。内容まんま。どうだ!っていうぐらい王道少女漫画。反省はしている後悔はしていない。そもそも短い話なのであんまり内容はのせてないです。






――今回のテストはなんと平均点をとれました!と言っても一教科だけなんですけど。でも大進歩です。雲雀さんのおかげですね。このままいけば高校進学も夢じゃないって言われました。もう、言葉で言えないぐらいすごいことです!本当にありがとうございます。

――別に。それと特に希望がないなら、並盛高校に行きな

――まあレベル的にも近さ的にもそこしかないだろうなとは思ってましたけど・・・・・・何かありましたっけ?

――僕が好きだからだよ

 ぷ、と綱吉はそこで思わず吹き出した。固い印象を持たせる達筆な字で、そんな好きだからなんて堂々と書かれるとギャップがおかしい。
 数枚並べられた、便箋というよりはメッセージカードのようなサイズの用紙を眺めて、にやにやと怪しい笑みが浮んでしまう。
(並盛高校かぁ・・・・・・)
 死ぬ気で頑張ってみようかな、と思った。綱吉の頭では高校進学も辛いけれど、決して不可能な目標ではないはずだ。何より、雲雀がそう望んでくれている。
「ツナヨシ!ヘンジ!」
 甲高い声がぽうっと自分の世界へ飛び立っていた意識を呼ぶ。しまった。
「ごめんごめん。ちょっと待ってて」
 綱吉がそう声をかけた相手は、机の上に立ってつぶらな瞳を向けている、掌ほどの大きさしかない生き物。そう、人ではない。黄色の姿をした、鳥。その頭を指先で撫でてやると、嬉しそうに目を閉じる。その様子をゆるみきった顔をして数秒堪能した後、綱吉は普通より一回り小さな便箋セットを手にとった。
 中身からは想像できないぐらい散々悩んで書かれたそれを、今度は封筒に入れてしっかり封をする。すると鳥はわかっているとでも言いたげに、何か綱吉が口にするより早く、自らそれを銜え込んだ。待ちきれない犬みたいだ。よろしくな、と言えばまかせとけと羽を動かす。
「頼むから、知らない誰かに渡したりするなよ?」
 恥かしいんだから。つい注意してしまってから、しかしふと思い至る。
「・・・・・・よく考えたら『雲雀さん』も知らないっちゃ知らないか」
 苦笑にはしかし決して暗い気持ちは篭っていない。
『雲雀さん』
鳥の主であり、この手紙をくれた相手であり、何より綱吉が書いた手紙を、鳥が届けてくれる相手だった。可愛い鳥の郵便屋さんは、宛先固定の無料配達だけをしてくれる。
会ったことはない。きっと相手も綱吉の姿を知らない。鳥だけがお互いを知っている。手紙だけが行き交う、不思議な繋がりを持ったこの町のどこかにいるはずの見知らぬ誰か。

 ――雲雀さんへ

 いつもその言葉から始まる手紙は、名前しか知らない相手に向けられた、数え切れないラブレターだった。
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