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最近二回書くことふえた。まあいいか。
自立した大人になりたいとか言った矢先にまたもやお願いしてすいません・・・毎回毎回超素敵表紙描いてくださるサカキ様にはとりあえず北むいて土下座しようと思いますええそれこそ額すりつけて。本当にありがとうございます。
いい加減表紙を自分でどうにかできるようにしないといけないな・・・ついでにデータ入稿の仕方も勉強しよう・・・
誰か絵の才能ください。


N宮さんが元気になりますようにというわけで笑えるヒバツナというかずっと書きたかったへタレ雲雀を書いてみようと思い立ちました。
忠告します。かっこいい雲雀さんが好きな方は読んではいけません。
私はアスキラ時代から広言してますがへタレが大好きです(大きな声でいう事でもない)ノグさんあたりが見てたらきっと生温い目で見るんだろうね!





今日も今日とて校舎裏で群れてる草食動物を咬み殺したら、絡まれていたのはほわほわした小動物だった。平均はあるが特別長身でもない雲雀よりずっと小さな頭はつんつんした髪の毛で覆われていて構造が不思議で仕方がない。ひょろりとした体躯は男にしては華奢でそのせいか彼は実年齢よりも幼く見える。まあそれはいいとして。
うきうきと返り血をあびつつ群れを咬み殺した雲雀はその小動物を見た途端、雷にでもうたれたかのように固まった。ついでに呼吸も止まった。

(さ、さわだつなよし・・・・・・!!)

内心でそれだけは叫んだのだがその先が続かない。口にも出さない。予想外の事体だ。まんまると大きな瞳が、わずかな恐怖を込めて雲雀の存在を確認する。
目が、合って。
トンファーを持つ手に力が入る。
頭が沸騰するかと思った。ここで重要なのはそれは怒りゆえにでもそこらの草食動物よりずっとおいしそうな獲物をみつけたからでも(彼は時折とても強くなるとても不思議な体質である)なければ、もちろん風邪をひいたわけでもないということだ。
「・・・・・・ひばり、さん?」
「何!」
焦って取り乱してとにかく返事をしなければと強迫観念にかられ、挙句予想以上に強い口調で返してしまうと、ひぃっと小動物の口から小さな悲鳴があがった。どきっと心臓が痛んだ。

(沢田綱吉を怖がらせてどうする僕の馬鹿!)

風紀委員あたりが聞いたらうっかり涙してしまいそうな思考である。色んな意味で。
いつでも自信満々の並盛恐怖の風紀委員長様が自分に向かって馬鹿である。雲雀がおかしくなったのか、雲雀にそう思わせる沢田綱吉がすごいのかと考えるところだ。ちなみに顔は真っ赤。ついでに腕も真っ赤。ズボンだからわからないが、きっと足も真っ赤だろう。そうなると答えはひとつしかない。

そう、雲雀は沢田綱吉という一見草食動物、時々肉食、総合小動物の男子生徒に恋をしていた。

それはもう姿を見れば頬を染め、声が聞ければ机につっぷし、挨拶をすれば頭から学ランを被り一日応接室から出られないぐらいに。
そんな雲雀は想い人に怯えられて結構、いやかなり切ない。その原因はちょっと思い当たる節がいろいろありすぎるため今更考えたりしないが、悲しいことは悲しい。
雲雀は沢田綱吉が好きだ。だから彼に好きになってもらいたい。理屈は単純である。だからまずは仲良くなることから。恋愛感情以前に人として好意を持ってもらわなければ。更に言うなら雲雀の状況ではまず人扱いしてもらうことから始めなければ。
彼を安心させるには、大丈夫?と声をかけるだけでいい。今現在パニックに陥っている脳内でさえ響きまくる心配の言葉を表に出せばいいだけだ。

さあ言え、言うんだ雲雀恭弥!

情けない自分に情けないエールをおくる。とにかく雲雀に咬み殺す意思がないことを伝えなければ話にならない。告白を目標にしているわりには随分と志が低い。
それでも雲雀は大真面目だ。一世一代の大勝負もかくやの必死さで深呼吸、一息に言ってしまおうと口を開いて―――

「だっ・・・・・・!」

「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
「え、と・・・・・・?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

・・・・・・一文字で限界がきた。喉がかわきすぎて声がでない。情けなすぎる。ちょっぴり瞼が熱い。
しかし雲雀の自己嫌悪では事態は収束しなかった。沢田綱吉の瞳がはしはしと瞬く。
「・・・・・・だ?」
「!!」
結局一文字しか発せられなかった雲雀の言葉に、こてん、と不思議そうに首を掲げる姿があまりに可愛くて。

手に持っていたトンファーが零れ落ちる。重力に従って垂直方向へ向かうそれは、つま先に見事にヒットした。


「ッ・・・・!!!」
「ひばりさんっ?!」


涙が出るほど痛かった。




なんか目指した話とは違ってしまった気がする・・・

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