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テスト前症候群でしょうかヒバツナが好きだヒバツナ。



鬱憤をはらすためヒバツナ(勉強はどうしたよ



「こども・・・・・・」
少しだけ苦痛を忘れて、少女は想像を膨らませている。その瞳は少しだけ嬉しそうだった。
なんだかんだ言って面倒くさがっているわりにこの子は子どもが好きなのだ。本能的に可愛いと思っているし、奈々のような母親にも憧れている。ついでにいえば将来の夢はお嫁さん、なんて本気でいまだ思っていそうなくらい単純な子ども思考でもある。
いや、その夢は雲雀が叶えるけれど。それも話題の『子ども』を利用して。
自分との子どもを可愛がる少女は悪くないなと思う。
「・・・恭弥さんは子どもすきですか・・?」
「どちらとも言えないかな。まあ君の子どもを咬み殺したりはしないよ」
いつの間にか呼び方が変わっている。少女が正気ではないときや甘えるときに多いその呼び名が心地よい。
「だから安心しなよ。まあさすがに詳しい事は僕にはわからないから、そこの女子に聞けばいい」
言って実はしばらく前から到着していた部下と部下につれてくるよう指示した女生徒を指す。女生徒はにこにこと微笑んでいたが、部下は何故か引きつった顔で震えていた。変な男だ。どうでもいいが。
「15分ぐらいしたら戻る」
最後にその頭を撫でて、部下に目線だけでついてくるように指示しながら退室する。いっちゃうの?と寂しそうな瞳で訴えかけられたが、こればかりはいないほうが雲雀的にも少女的にもよいはずだ。正直あまりいたくない。いくら雲雀が独特の感性をもっているとはいえ、彼だって中学生にはかわりがないのである。





(それにしても・・・・・・)
部下を連れ立って声の聞こえないあたりまで移動して、雲雀は溜息をついた。


「口説いたつもりだったのに」


結構すれすれの台詞を多用したと思ったのだが、そうでもなかったか。
「やっぱり僕の基準は違うの?どう思う草壁」
「・・・いえ、あれは私も口説いた、と認識しますが」
ようやっと声をだすことができた草壁と女生徒――笹川京子が、二人がいる目の前で。一瞬草壁は二人は実は自分が知らないだけでもうくっついたのではと思ったぐらいである。恋人同士でもなかなかしない告白のオンパレード。なんだあれは。プロポーズ合戦か。
すぐ隣で同じ状況を味わっているはずなのに、にこにこと居心地の悪さを感じていない笑顔を見せる笹川京子が彼にはどこかの異星人に見えた。
「じゃあやっぱりあの子が鈍いのか」
むす、と少しだけおもしろくなさそうにしている雲雀に、どっちもどっちじゃないかなぁと草壁は遠くなる意識の中で思った。



どっちも壊滅的に鈍い。

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