ひとことやらもしかしたら妄想文やら
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 異種族恋愛で問題になりやすい寿命は、相手に合わせて人を捨ててでもずっと生きるのか、ずっと一緒にはいるけど人として生は終えるのか、どちらを選んだからって気持ちが違うわけじゃないんだけど、綱吉ならどっちを選ぶんだろう。 WHパロかいててちょっと考えていた。雲雀さんは猫で、本来なら雲雀さんの方が先に寿命がくるんですが、WHは人よりずっと長命で、綱吉とは寿命が違うんですよね。 ※骸が鳥のワイルドハーフ。たぶんムクロウ。雲雀さんとは知り合い。この世界に術士はいない。 ワイルドハーフは感情に左右される。彼らには普段の動物の姿と、人に似た姿の2つがあるが、身体能力も、並外れた治癒力も、特殊な能力もより発揮されるのは人型の方だ。だが同じワイルドハーフといっても、必ずしも変身できるわけではなかった。 彼らが人の姿をとるためにはきっかけがいる。 感情の昂り。 種類はとわない。犬の場合は飼い主に向ける情がそれにあたることが最も多いらしいが、喜び、悲しみ、怒り、寂しさ、警戒心、愛しさ、なんだっていい。身体さえ変化させてしまうほどの感情の強さ。 「まったく、世界広しといえど、人でも同族でも生き物でさえもなく、『街』と『学校』を愛して変身したワイルドハーフなんてあなたぐらいのものでしょうよ」 「ふん」 だからなんだ、興味がないとばかりの雲雀にやれやれと首を振る。 「それで?お気に入りを見つけたそうですが」 「―――君は本当につくづく存在そのものが勘にさわるね」 存在を全否定された本人は、傷つくどころか予想していたかのように満足そうにクフフと笑う。 「で?どこの慈善家ですか」 おおいに興味があった。ワイルドハーフ同士は横の繋がりが薄いというかほぼないに等しい。自分と同じ存在が他にいることも知らないものもいる。骸の知っている数少ない同種族の中でもさらに変り種のこの男が気に入る人間。 「さぞ『いい匂い』なんでしょうね」 ワイルドハーフがいう『匂い』はつまり、その心根と同義だ。骸は『匂い』を感じるタイプの種ではないなので実際体験したことはないが、悪意だとかいう類のものは相当不快らしい。雲雀の群れを嫌う感情の根源は、猫の持つそもそもの単独で生きる性質と、人が集団になった際の悪意の煩わしさからきている部分が大きい。ろくでもない連中はろくでもない匂いをしているらしい。 「君には関係ない」 「おや、つれない。僕はちゃんとクロームを紹介してさしあげたのに」 「そっちが勝手にしたことだろう」 いつだったか、この男が一人の少女を引き連れて雲雀の元を訪れたことがある。ワイルドハーフという種に関係した過去のいざこざにより、人間嫌いである男が連れてきたことには驚いたが、それ以上の興味はなかった。どうやって関わったのかも、何故いまもなお共にいるのかも、何も。 ただ、記憶が確かならば、片目に眼帯をつけた、黒髪の、小柄で静かな印象を与える娘だった。この男よりはましそうだな、と考えたことを覚えている。 沢田綱吉は、珍しい匂いをしている。聖人君子というわけでもなくて、伝わってくる匂いは情けない考えも混じっていたりするのだけど、どこまでも包み込むような、ふっと何かの折に気づくような、傍においておきたくなるような匂いをしている。ただ綺麗なだけではない優しい匂い。 誰が、この男になどあの小さな生物を与えてやるものか ワイルドハーフは感情に左右される生き物だ。そしてそれは人がいることによって引き出されていることが最も多い。 骸をこの姿へとかりたてる感情の名を、憎しみという。 PR ![]() ![]() |
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