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えいやっと書きます。多分旅行中時間いっぱいあるからメモ帳か何かに続き書いとけるといいな。
そういえばこのブログ携帯からでも書き込めるんだろうか。後でやってみよう・・・。






「……なぁ、アッロドーラ」
「随分余裕だね。あの子を出さないなら、君はどうにかなるのかもしれないけど―――――この屋敷潰すよ?」
彼女は必ずこの男の近くにいるだろう。屋敷全てを壊してしまえば、必然的に姿を現すしかなくなる。彼曰くのファミリーだとか他の人間もでてくるかもしれないが、それはそれで潰せばいい。
「させないさ」
「いいね。いつもそうやって相手をしてくれればいいのに」
あまり余裕のないときにばかりこの男は雲雀をぞくぞくさせるような目をするのだ。彼女とは関係ないところでも、とてもずるい。
「アッロドーラ」
皆その名で呼ぶ。今ではそれが当たり前になった。聞くたびにおかしなものだと思う。彼は自分の雲雀の名を知らない。その名を与えたのはたった一人。


「……アイツが好きか?」


馬鹿馬鹿しい馬鹿馬鹿しい馬鹿馬鹿しい。彼は時々雲雀には理解できない。誰も彼をも許容するその瞳は、他者のことばかりを考え、共感し、雲雀には絶対に口にできないような台詞を口にする。それだけの力をもちながら、いつだってそれは武器にはしない。おかしな男。
だが。
(――――――――戯言を)



「愛してるとでも言えば満足かい?」



愚問という言葉がよく似合う。くだらない言葉だ。言葉で全てが伝わるのならば、雲雀はこんなにも無様なことにはならなかっただろう。
ところが男は笑う。
満足気に。おかしそうに。子どものように無邪気に。悪戯でも成功したかのように。雲雀が今まで見てきた中で一番、楽しそうに。


「ああ、満足だよ」


だからこの男は理解できないのだ。



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