ひとことやらもしかしたら妄想文やら
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本日二度目の書き込みです。
誤字脱字指摘くださった方ありがとうございます。近日中に直します。 これでもわりと見返す方なんですがなんでなくならないんだろう・・・ あ、今連載中の無自覚リング編でディーノさんが雲雀さん知ってたのはわざとです。実はオフに収録した書き下ろしが関係しているんですが読んでない方本当にすいません・・・! 本来ならその説明が本文中にあったんですが、見事に昨日ぶったぎった部分に入ってました(……) とりあえず無自覚のディーノさんはリング編前から雲雀さん知ってます。 実はテスト前の方が色々行事も課題もなくて時間ができる罠(え、勉強?なにそれおいしいの?) 朝の続き。 気まぐれな人だった。 雲の守護者を受け入れても、ふらりと消えたり現われたり、つかみどころがない。マフィア間の大規模な抗争やら、大暴れできる時にはほぼ間違いなく力を貸してくれるー……というか率先して攻め込んではヘタをするとこちらの到着前に事態を収束させていたりするが。その他の依頼は受けたり受けなかったり、やむを得ずに頼む護衛なんか、受けてくれる方が珍しい。そんな人だった。それが少し意外だったのを覚えている。彼の人を想う彼が、傍にいられる機会を逃すことが。 けれど彼の性格を知るにつれて、納得した。彼は交渉の場に向いた人間ではない。そもそも、人嫌いなのか、人ごみを厭う。 それさえも彼らしくて、眩しい。 「アッロドーラ」 「―――君か」 注意しなければわからない。けれど確かにその声は嬉しそうで。 (バカだオレ……) ボンゴレ創設者でも、偉大なる大空でもなんでもない自分の本音。 話しかけなければよかった。 影武者である自分は、本来予定外のことをすべきではない。『本物』のしない行動をしてはならない。本物の決めたこと以外をしてしまったら、後で辻褄が合わなくなるかもしれない。自分の個人的な感情なんて、封じ込めなければならないのに。 それでも駄目だったのだ。視界にはいったら、勝手に口が動いていた。本名ですらないその名を、それでも呼びたくてたまらなくなった。 自分がここにいることに気づいて欲しかった。その瞳に己の姿を映してほしかった。話をしたかったのだ。 でも、返事がきた瞬間に後悔した。その声が喜びを含んでいるからこそ、苦しくて苦しくてたまらない。本物を、ジョットを想う彼を知るたび、会えたことに喜んでいる愚かな自分は、恥かしくて情けなくていたたまれなくて、今すぐ消えてなくなりたくなる。 馬鹿じゃないか。自分でしたことに自分で傷ついて。 それは確かに自分に向けられているのに、それは『自分』ではない。己の人格なんて存在しない。自分は『彼』なのだ。背丈も、体重も、髪も、顔も瞳の色も声も仕草も、喋り方だって同じ。他の守護者でさえ、何も言わずに入れ替っていても気づかない。 ジョットと自分がただひとつ、そして決定的に違う部分があるといえば、それは性別だけだった。 女になんて生まれなければよかった。そうすればこんな想いを抱かずにすんだ。 (……本当に?) 問いかける。答えはすぐにでた。 そんなことはありえない。 きっと自分は、例え本当に男として生まれてきていたとしても、彼以外を愛せない。そんな確信があった。 「アッロドーラ、今日、護衛についてきてくれないか」 職権乱用。それもその権利さえ本当に自分のものではない。ずるい。ずるくて浅ましくて醜い。今後悔した口で何を言いだすのか。 「……今から?君の?」 「そうだが」 今日はジョットが表ざたにはできない理由で屋敷にいない。だがどうしてもボンゴレのボスがでなければならない急用ができてしまい、こうして自分がかりだされた。こんな時に限って空いている守護者がいない。大部分はジョットが連れて行ってしまったからというのもあるが、アッロドーラに会わなければ、ヘタをすると自分より弱い部下を連れて行かなければならないところだった。 どんなに傷ついても傍にいたくなる。 断るだろう。彼はジョット本人に頼まれた時だって、よほど気が乗らなければきいてはくれない。なのに、悪運ばかりは最高だったと知る。 「――いいよ」 やはり嬉しそうに目元を和らげるその人に、泣きたくなった。 PR ![]() ![]() |
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