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暑いのか寒いのかはっきりしない気温は微妙です。本誌は無事きました。まさかここでヴァリアーなのか。これはあれですか。骸は一人遠隔地での戦闘とかになるんですか。というか本部は確かイタリアのはずではないのか。獄寺の成長に少し感動。初代嵐の名前にはもはや何も言うまい。




「世界中探したって街を愛して変化したワイルドハーフなんて、あの人ぐらいのものでしょう」
本人はそんなこと全く意にも介していませんが。呆れたようなのに、それはどこか温かく。
「まち・・・・・・」
「理由はよくわかりませんが、ヒバリは本当にこの街を、学校を愛している。この街はまるごと、それこそヒバリの『縄張り』そのものなんですよ」






「本当にばかなこだね君は」
時折不思議なくらい強くなるのに、こんな些細なことで大怪我したりする。子どもを庇って車にひかれるなんて、どこのドラマの中の出来事なのか。
「ヒバリ・・・・・・?」
「やあ、赤ん坊」
雲雀とはまた違った意味で正体の知れないイキモノ。獣人族ではなく、しかしただの人とも違う。人の赤子はこんな風にはならない。
「ダメツナの見舞いにでもきたか」
「まさか」
自分がいるのだ。何故『見舞い』なんかする必要がある。
馴染んだそれとは違う、真っ先に鼻をつく鉄の香り。不快感に舌打ちを我慢する。
そんな匂いなど、似合うものか。
己の掌へ、鋭く尖った爪をつきたてる。ぷつ、と肌が破れる感覚と、流れる紅。すぐに癒えてしまう身体であるから、特にその深さには気をつけて。
何か思うところがあるのか、赤ん坊はそんな雲雀に何を言うでもなく、じっと静かに観察している。ヘタをすれば灯火がつきてしまいそうな弟子に、少しでもおかしな素振りを見せるようなら懐に隠された鉄の塊が火をふく。
血塗れ、紅く染まった掌を、そのまま青白い頬に触れさせ。

バチッ

あえていうなら、何かが感電するような音。青白い光を放ち、子どもの身体へ回る。反射的に動きそうになるのを絶えながら、師は努めて冷静を装う。

「・・・・・・何をした?」

もちろん電気ではない。傷つける意図をもったものではありえない。彼の弟子は、呼吸さえも弱々しかったそれは、見る間に。
みるみるうちに赤みを取り戻し、明らかに回復へ向かう小さな
存在に、内心ではほっと息をつきながらも口調はどこか厳しい。
「生命エネルギーみたいなものだよ。ワイルドハーフの血には治癒能力がある。他人に適用させるには色々条件があるけど」

―――獣人族。

灯台元暗しもいいところ。
こんな身近に、当たり前のように。
「おまえが?」
はからずしも彼は、最高の人選を行っていた事になる。獣人の、守護者。
「君は鋭いから、これでも気をつけてたんだけどね」
この赤ん坊の前で、猫の姿には決してならなかった。人の姿で心を読ませないのは違和感ですむが、猫が明らかに赤ん坊の意図を理解していてはおかしい。
結局そんな努力もこんな不慮の事故なんかであっけなく破綻してしまう。
もしかしたら。
もしかしたらこの子どもは、どこかで気づいていたのかもしれないと思うことがある。
雲雀は『匂い』で人の心がわかるけれど、犬ほどに敏感ではないし、本人さえ気づかない些細な感情までは読み取れない。
『匂い』の強さは感情の強さに比例し、強い感情があればほとんどの場合そちらに隠れてしまう。
「君達が考えているより、似たような生き物は結構いる」
例えば隣町だって支配しているのは雲雀と同じように人ならざる者だ。鳥の獣人族。人への復讐心で人の身にやつしている男。
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